時計修理の千年堂は、年間の時計修理・オーバーホール実績30,000本オーバーのネット通販を利用した民間の時計修理・オーバーホール専門店です。日本国内最大級の規模と実績で、最近では多くの時計ユーザーからの支持を集める時計修理専門店として、広く認知されるようになってきています。

 

今回は、そんな時計修理の千年堂に寄せられる多くの時計メーカー・ブランドの中で、ロレックスと並んでその年間修理実績の多くを占めるオメガの修理・オーバーホールについて残念ながら対応不可となってしまうオメガのモデルについてお伝えしていきます。

 

「コーアクシャル」搭載ムーブメントモデルは引き受けが不可能

 

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オメガにしか採用されていない画期的なムーブメントとしてご存知の方も多いのが「コーアクシャル機構」です。この「コーアクシャル」キャリパー搭載ムーブメントのオメガ各モデルは、時計修理の千年堂では今現在は残念ながら、その時計修理・オーバーホールの依頼の引き受けを行っていません。

 

その理由となるのが、この「コーアクシャル」キャリパー搭載ムーブメントに使われる純正部品の入手が時計修理の千年堂では大変に困難であるということです。この「コーアクシャル」機構はオメガのみが採用しているということもあって、その純正部品の外部への供給が消極的だということもあるでしょう。

 

また、この「コーアクシャル」キャリパー搭載ムーブメントは、ヒゲゼンマイがシリコン製であったり、テンプもシリコン素材といったようにパーツの摩耗を最小限に抑える設計が施されています。そのため、推奨オーバーホール間隔も8年~10年と通常ムーブメントに比べて長く、高い耐久性のあることが分かるかと思います。

 

コーアクシャル機構の特徴

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  • パーツの摩耗が最小限
  • 推奨オーバーホール間隔8~10年
  • 安定した精度をキープ
  • 優れた対磁性

 

オメガのみが採用している「コーアクシャル」機構は、機械式時計のムーブメントの中でも運動量も多く、最も多くの金属摩擦を受ける「がんぎ車・アンクル・テンプ」といったこれまでの金属製の素材から、シリコン製やシリコン素材といったように現代の素材へと大きく変更されているのが特徴です。

 

こういった素材の見直しや機能の簡素化によって、その耐久性を大幅に引き上げ、その結果として機械式時計では必須のオーバーホール等のメンテナンス間隔も8~10年との長期的なスパンでの対応が可能となっています。

 

また部品同士の摩擦も、これまでの金属製と比較しても最小限の摩擦ということもあって、安定した精度をキープすることも大きなメリットとなるでしょう。さらに、機械式時計の大敵である磁気に対しても優れた対磁性能を発揮しています。

 

ただし、この「コーアクシャル」機構自体は1974年にジョージ・ダニエルズ氏によって生み出されたものであり、オメガ特有の技術というわけではありません。また、特許も既に切れているため、オメガ以外のブランドもコーアクシャル機構を搭載することは可能です。

 

ですが、ロレックスをはじめとする多くのスイスメイドの時計には、この「コーアクシャル」機構は採用されていません。そこには、機械式時計の持つ美しいムーブメントが損なわれるといった、昔ながらの職人気質があるのかもしれません。

 

これからも「コーアクシャル」搭載ムーブメントは引き受けできないのか?

 

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オメガでは、これからも「コーアクシャル」機構搭載ムーブメントを次々発表していくことになるでしょう。このオメガの「コーアクシャル」機構は第3世代へと進化しています。なので、近い将来「コーアクシャル」機構搭載ムーブメントのみということもあるかもしれません。

 

そして、このオメガの「コーアクシャル」機構搭載の各モデルは今現在、時計修理の千年堂では修理・オーバーホールの依頼を受けることができませんが、オメガは「コーアクシャル」機構の開発は進めていくようです。そこで問題となるのが、この「コーアクシャル」搭載モデルはこれからも時計修理の千年堂では修理・オーバーホールの依頼の引き受けができないのか?という問題です。

 

オメガの「コーアクシャル」機構搭載開始は、1999年と比較的新しいムーブメントだともいえます。さらに、推奨オーバーホール期間である8~10年だということを考えると、そのメンテナンスの需要が増えていくことに比例して、正規認定店を中心として多くの純正パーツの流通も増えてくることが予想されます。そう考えると、この「コーアクシャル」搭載ムーブメントも国内・海外の正規認定店経由での純正部品の入手ルートも徐々に確立されるのではと思います。

 

まとめ

 

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「コーアクシャル」機構はパーツの摩耗を約1/2に抑えることを可能とした画期的な機構です。現在はオメガのみがこの機構を採用しており、恐らくこれからもオメガ独自の機構として製造され続けることだと思います。

 

しかし残念ながら、この「コーアクシャル」機構のオメガ各モデルの時計修理・オーバーホールの依頼を時計修理の千年堂では今現在、その引き受けを受けることができません。なので、これからの純正部品供給ルートの確立を待って、時計修理の千年堂の対応を期待したいところですね。

 

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